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フィリピン進出コンサル

近くて遠い国は本当は近い国

東京からマニラまでは直線距離にすると約3000キロ、飛行機で往路5時間、復路4時間です。札幌から那覇まで約2400キロですからそれほど遠くはありません。早朝に東京を出発すれば午後にはホテルにチェックインして、それから取引先との面会も可能です。時差は1時間遅れですから、ビジネスで出向く距離で楽な時間配分ではないでしょうか。また、通常の業務でも同じ時間帯でできるということのメリットは日本にとっては大です。

東南アジアの経済発展はタイやインドネシアに続き、ベトナム、ミャンマーに至り、世界で一番熱い地域と呼ばれています。さてフィリピンはどうでしょう。今まで日本人にとっては馴染みの薄い国、遠い国であったことは否めません。けれども今、本当の意味で近い国になったのです。

弊社代表もフィリピンについては実際に渡航して現実を見るまでは半信半疑でした。治安の悪さや衛生の面も気になっていましたが、余計な心配であったと恥じる事になりました。フィリピン進出には不安が伴いますが、予備知識とチャレンジ精神で壁を突き抜けることができます。語学サポートも含め,初心者の方にご案内をいたします。


フィリピンの概要

人口構成と労働事情

フィリピンの人口は2010年の国勢調査では約9200万人ですが、2015年には1億人突破の推計が出ています。日本が約1億2千万人ですから、数ではあまり違いはありません。けれども人口比率は全く違います。

フィリピの人口ピラミッド

左図はWHW (World Health Organization)の2010年統計によるフィリピン人の人口ピラミッドです。若者が多い途上国型です。つまり労働人口が圧倒的に多いということで、日本企業が進出するには効率的に労働力を得られます。


日本の人口ピライッド

ちなみにこれは日本。 平成22年(2010年)の国政調査を元にした日本の人口ピラミッドです。図の中の数字は小さすぎて読めませんが,形で感覚がわかると思います。一番人口の多いのはいわゆる戦後ベビーブームの団塊世代です。若い世代の減少に歯止めがかかりません。熟成国家ではありますが、やはり経済を維持するためには労働力が足りません。


フィリピン現地で労働力を確保すれば日本で就労する人が足りなくなる?矛盾するようですね。法務省入国管理局平成26年版の「出入国管理」レポートでは、日本にいる外国人は我が国の総人口の約2%に留まります。ですから特に専門・技術的分野のフィリピン人は国内と日本と両方で活躍してほしいのです。

現在1,000万人以上のフィリピン人が海外で就労しており母国に送金しています。一方フィリピン国内では経済成長が続くとは言え、就労を受け入れる産業が十分でないこともあり、外国企業の進出で補っている現状ですので、国内と国外で就労人口が不足することは当分ありません。


使用言語

フィリピンの公式言語は母語のタガログ語と英語です。テレビやラジオの放送も英語の比率が高いので,インドと同様に英語はほぼネイティブです。ただインド英語はどなたも悩まされる発音がありますが、フィリピン人は米語ですので、日本人にとっては違和感がありません。

タイはともかくとして、英語はミャンマーやベトナムではほとんど通じませんから、フィリピンの優位性は言語では抜きん出ています。そのような中、最近では英語留学がセブ島を中心に盛んになり、今では首都マニラから近郊のアンヘレス(Angeles)にも及ぶようになりました。


ビジネスエリア

日本人がビジネスを展開する場合、場所は主にマニラ中心部のマカティ(Makati)、近隣のマグローバルシティ(Global City)、オルテガ(Ortegas)です。Makatiは東京で言えば丸の内のような落ち着いたところ。Global Cityは高級住宅地に隣接する商業エリアです。Ortegaも同様です。
進出前の情報収拾や現地ビジネスコンサルタントや人材会社との連絡を承りますので、お気軽にお問い合わせ下さい。まずは企業活動を行う上での基本情報として概要をお伝えします。

グローバルシティ

左の写真はホテルの窓から撮ったグローバルシティの遠景と朝の交通ラッシュです。新宿みたいな感じですね。緑のじゅうたんは高級住宅地です。


グローバルシティ

グローバルシティの中はマニラでも特別な場所のようです。格安ジプニーやトライシクルと言った庶民の交通は乗り入れできないのだそうです。ここは乗用車と企業関連の車のみの走るショッピング街です。


マカティの日本庭園

大都市のビジネスエリアは治安も良く、町並みも整っています。ただ、自動車のクラクション音が絶えず聞こえてきて、日本との違いが耳から感じました。日中の交通渋滞は大変なものです。東京の感覚で30分が渋滞に巻き込まれると2時間です。徒歩で移動もできますが、ギラギラ太陽の下です。水分補給は忘れないように。建設中のハイウエイもありますが、あまり進んでいる気配がありません。開通が遅れていて困ったものです。


さて、現在注目されているところがマニラから100キロ北にあるクラーク経済特区(Clark Special Economic Zone)です。旧アメリカ空軍基地を1991年に再開発された地域で、アメリカ、韓国、日本などの企業が進出しています。域内に入るにはゲートで検問があります。よく整備されていて緑も多くとにかく広いです。

クラーク経済特区1

どんな企業が進出しているのでしょうか。
Access Point Medical, Clark Freeport Tradding, DHL Global, JTA Electronicsなどアメリカやフィリピンの会社の他に、Fuso Logistics, JAMCO, Nippon Express, Showa, Yokohama Tire, Japan Display, Aderansなどの日本企業が名を連ねています。


クラーク経済特区2

アデランスの工場がありました。フィリピンに進出した理由のひとつとして、フィリピン人の毛髪が日本人とよく似ているためとか。納得ですね。航空機内機器製造のトップ企業JAMCOもフィリピンに工場があります。航空産業はアジアでも広がりが大きいので、さらなる発展が期待されます。


クラーク経済特区2

クラークには旧米軍基地から継承した国際空港があります。韓国や香港、東南アジアの国々への出入国の拠点として首都マニラのニノイアキノ空港の混雑緩和に一役買っています。2018年、関西空港からの直行便が就航。2019年8月からは成田空港からの直行便が発着できるようになりました。航空会社はセブパシフィックです。
従来はマニラのニノイアキノ国際空港に入国しクラークへは道路経由でしたので、交通事情に左右され、通常最短で2時間ですが混雑時には数時間を要します。日本からの直行便で、混雑の少ない郊外空港として利用が増大していくことでしょう。


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